猫の成長段階と必要なケア・サポート
猫の成長段階と必要なケア・サポート
猫の成長段階とは、猫の年齢の数え方や平均寿命について知ることが重要です。
猫は人間と比べると、成長が速く、年をとります。
子猫の時は可愛らしい存在ですが、あっという間に青年期や老年期になってしまいます。
このように、猫の成長段階に応じた適切なライフサポートを行うことが必要です。
まず、子猫時代のケア・サポートについて説明します。
誕生時はまだ目や耳が機能していないため、母親の初乳に含まれる移行免疫を3日以上与えるようにしましょう。
生後4~12日頃には耳が聞こえるようになり、目も開くようになりますが、まだよく見えません。
首も座り、少しずつ脚を使うようになりますが、ほとんど一日中お乳を飲んで眠っています。
その後、3~4週目には歯が生え始め、動体視力がついて動くものに興味を示してきます。
また、自分で身体を身入れ始める時期でもあります。
さらに、5~6週目には爪の出し入れができるようになり、爪研ぎを始めます。
活発に動き回り、色々なものに噛みつきたがるようにもなります。
この時期には、爪研ぎやトイレのしつけを始めることが重要です。
また、1回目の駆虫も行います。
食事に関しては、3か月までベビー用フードを与えるようにしましょう。
さらに、8週目には1回目のワクチン接種や2回目の駆虫を行います。
この時期には、兄弟や親との狩り遊びを通じて社会化をする大切な時期です。
もし迷子になった場合に備えて、マイクロチップの挿入と登録も必要です。
12週目になると、親から離れて遊ぶ時間が長くなります。
2回目のワクチン接種と駆虫も行います。
もしブリーダーやショップから子猫を購入する場合は、この時期を目安に親と離すべきです。
猫同士の社会生活を経験した子猫は、性格が安定している傾向があります。
成猫時代のケア・サポート 生後8か月くらい~7歳くらい
■9か月 猫の駆虫を行い、その後も年に4回駆虫をする習慣を身につけましょう。
避妊や去勢手術を受けた猫は太りやすい傾向があるため、子猫用のフードから成猫用やライト食に切り替えましょう。
■2歳以降 2回目のワクチン接種から1年後、そして以降は毎年1回のワクチン接種が必要です。
ワクチン接種と同時に健康診断を受け、健康状態を把握しておきましょう。
1歳を過ぎると猫の免疫状態は安定してきます。
また、1歳から7歳くらいまでが猫の健康状態が最も安定する時期です。
6か月に1回は体重を量り、急激な増減がないかに注意しましょう。
さらに、1歳、3歳、5歳、7歳というように2年ごとに健康診断を受けることがおすすめです。
初老期の猫のケア・サポート 7歳くらい~11歳くらい
■初老期の猫 猫が8歳からの年齢になると毎年の健康診断を受け、老後を穏やかに過ごすための準備を始めましょう。
早く老いが進む個体の場合、老いの兆候が見受けられるかもしれません。
猫の年齢に適した食事に変えることも大切です。
また、歯の衰えが始まる年齢でもありますので、麻酔を耐える健康状態であれば、歯石除去を行うことをおすすめします。
体重の測定は3か月に1回行いましょう。
老齢期の猫のケア・サポート 11歳以上~
■老齢期の猫 猫が11歳を超えた場合は、半年に1回ほど動物病院で健康診断を受けさせてください。
これにより、猫の健康状態を定期的にチェックすることができます。
また、老齢の猫には個体差がありますので、病状や体調に応じた管理やケアが必要です。
いずれ訪れる寿命……猫に健康で長生きしてもらうために
まだ若い猫と一緒に暮らしている方は、これからも猫が健康で長く生きるための飼い方をしましょう。
猫を元気に保つためにはいくつかのポイントがあります。
■室内飼育する 外で暮らす猫の平均寿命は4~6歳です。
一方、室内で飼育することで特に持病がなければ平均14~16歳まで生きることができます。
猫を長生きさせるためには室内だけで飼育しましょう。
外の危険から猫を守ることができ、ストレスも軽減されます。
■年齢・飼い方・環境に合わせた食事を与える 人間と同じように、子供と成人・老人では必要なカロリーや栄養素が異なります。
同様に、猫も年齢や飼い方、環境に合わせた食事が重要です。
老齢猫には少量でも吸収力の高い、質の良い蛋白質の食事が必要です。
また、一度にたくさん食べられなくなっていくこともあるので、食事の量を減らして、回数を増やしてあげると良いでしょう。
■定期的に健康チェックを行う 定期的に獣医師による健康チェックを行いましょう。
腎臓や肝臓の様子を確認し、必要であれば専用の療法食を食べさせることで寿命を延ばすこともできます。
また、体重の急激な減少があれば、すぐに受診するようにしましょう。
■毛のケアをする 老化する猫は毛のケアをしてあげることも重要です。
1日1回はクシで身体の毛を梳かし、皮膚を刺激して血行を良くしましょう。
ただし、体力が落ちてきている猫にはシャンプーは避けましょう。
蒸しタオルなどで身体を拭く程度にとどめ、ストレスをかけないようにしましょう。
大切なのは、老いが病気ではなく、自然な姿だと受け入れることです。
飼い主としては、猫がくる日の別れまでの時間を大切に過ごし、猫にとって快適な環境を提供してあげましょう。
猫の健康管理に必要なポイント
猫には成猫用のフードや子猫用のフード、ライト食や高齢猫用のフードがありますので、それぞれの年齢や状況に合わせた食事を与えましょう。
また、常に新鮮な水を用意して、猫がいつでも飲むことができるようにしましょう。
高齢猫のケアについて
高齢になると腎臓の病気を抱える猫が増えることがあります。
猫の腎臓機能を維持するためには、いつでも新鮮な水を飲むことができる環境を整える必要があります。
適度な運動をさせる
適切な運動は猫の健康にとって非常に重要です。
高齢になると猫はますます動かなくなる傾向がありますが、日常的におもちゃなどで遊びを提供し、定期的に身体を動かす習慣をつけましょう。
健康状態のチェック
猫の健康状態をチェックするためには、毎日猫の身体を触って触診し、目で見て様子を確認しましょう。
定期的な健康診断の受診
早期発見と治療のために、定期的に動物病院で健康診断を受けることをおすすめします。
猫が7歳を過ぎたら、2年に1度の受診が適しており、11歳を過ぎたら1年に1度、さらに11歳以上なら半年に1度の受診が適切です。
定期的なワクチン接種・駆虫の実施
定期的なワクチン接種や駆虫も忘れずに行いましょう。
これらの予防措置は猫の免疫力を高め、病気や寄生虫感染を防ぐ役割を果たします。
適切な時期での不妊手術
避妊・去勢手術を行うことで、猫の寿命が長くなると言われています。
また、適切な時期に手術を行うことで、猫はストレスの少ない穏やかな生活を送ることができます。