猫のお出かけ!ドライブや移動時のポイントと注意点
猫のお出かけ!ドライブや移動時のポイントと注意点
猫と一緒に外出や旅行する際には、注意が必要です。
犬とは異なり、猫は外出にはあまり向いていません。
しかし、猫にはお出かけの素質がある場合もありますので、外出に慣れさせてあげることで、もっとお出かけが好きになるかもしれません。
ここでは、猫と一緒に車や電車でのお出かけ時に気をつけるポイントや猫が快適に過ごせるコツをご紹介します。
猫が迷子にならないようにしましょう
猫を外に連れ出す場合には、迷子にならないようにする工夫が必要です。
具体的な工夫としては、キャリーケースに入れる、ハーネスやリードをつける、キャリーケースに入れる前に、インナーキャリーや洗濯ネットに入れるなどがあります。
猫は予測できないことに驚いて飛び出したり、迷子になることがありますので、外出時には注意が必要です。
猫が逃げてしまうと、見つけるのが難しくなりますし、家の中だけで生活している猫が外で生き延びるのは難しいです。
猫を外に連れ出す際には、絶対に逃げられないように注意してください。
猫が外出を好きになるか見極めましょう
猫の性格によっては、外出が好きになることもありますので、その点も考慮する必要があります。
特に、お出かけが好きになる猫は、物怖じしない好奇心旺盛な性格を持っていることが多いです。
したがって、猫が外に出かけることや車での移動を楽しむかどうかは、個々の猫の性格によって異なります。
もし、家族と一緒に猫をお出かけさせたいと考えているのであれば、成猫になってから突然車に乗せるのではなく、子猫の頃から徐々に車に慣れさせることをおすすめします。
猫を外出好きにするための準備
猫の中でも、ある程度の物音や見知らぬ人に触られることに対して平気な性格の猫がいます。
これらの猫について、外出を好むように訓練する方法を紹介します。
ただし、警戒心が強い猫や恐がりな猫には外出訓練をさせることはできませんので、あきらめてください。
猫を外出好きにするための準備
1.ハーネスとリードに慣れさせる まず、同居している猫が外出に適した性格である場合、最初にハーネスとリードに慣れさせましょう。
ただし、リードを身体に巻きつけていると非常に危険ですので、リードを装着している間は絶対に猫から目を離さないようにしてください。
毎日、何回かリードを装着して慣れさせるようにしましょう。
2.キャリーケースに慣れさせる 外出する際に用いるキャリーケースにも、慣れさせる必要があります。
これには、キャリーの中でご飯を食べさせたり、ドアを開けた状態で中に毛布を敷いてベッドとして使用させるようにしましょう。
3.ワクチン接種を受けておく 子猫の場合、生後2か月から4か月の間に、母猫からもらった抗体が衰えていきます。
細菌やウイルスからの感染を防ぐためにも、2回のワクチン接種を受けてから外に連れ出すようにしましょう。
4.外に出てみる 2回目のワクチン接種が終わり、生後3ヶ月以上になったら、徐々に外に慣らしていきます。
ハーネスとリードを付けて抱っこし、家の周りをゆっくりと歩いてみましょう。
もし猫が怖がって腕の中に潜り込もうとしたら、無理に押し付けないように注意してください。
準備が順調に進んでいるようであれば、実際に車に乗せてみましょう。
猫をドライブ・車移動好きにするための準備
1.車に乗せてみる 外出に対してあまり怖がりがないようでしたら、次は車に乗せてみましょう。
最初はエンジンをかけずに、車の中に猫を慣れさせます。
2.エンジンをかけてみる 車に慣れたら、今度はエンジンをかけてみます。
ただし車を動かすことはせず、エンジンの音や車の揺れに猫を慣れさせるようにしましょう。
車酔いする猫の症状例
私たちの家には非常に車酔いがひどい猫がいます。
初めて車に乗せた生後3ヶ月頃、車の中で排便をしました。
その後も成猫になってからのドライブでも、車が動き始めた途端にヨダレがダラダラ流れ出し、何度も吐くことがあり、吐いた後は何度もオシッコとウンチを繰り返す車酔いの症状が出ました。
車酔いすることが分かってから試したことは、まず獣医師による車酔いの薬を処方してもらうことでしたが、効果は全くありませんでした。
また、猫の気持ちを落ち着かせると言われるフェリウェイ(猫のフェロモン)も効果がありませんでした。
次に、車の揺れが少ないように抱っこしてみることを考え、タオルでくるんで抱いていましたが、結果として車の中は大変な状況になりました。
現在はキャリーバッグに入れるだけでヨダレがダラダラ出てしまう反射的な状態になってしまったので、車酔いがひどくなり、キャリーバッグにも入れることができなくなってしまいました。
非常に車酔いがひどいため、キャリーバッグにも入れられなくなる前に、車に乗せることを避けた方が良いでしょう。
猫を車で連れて行く際のポイント
■猫の健康管理 猫と外出する予定がある場合、数日前から猫の体調をよく観察しましょう。
また、キャリーバッグに慣れさせるために、バッグの中で食事を与えたりして慣らしましょう。
■車に乗せる前の食事 一般的には、車に乗る直前は食事を抜いておくほうが安全ですが、お腹がすいてしまうと車酔いする猫もいます。
猫の様子を見ながら、食事を与えるかどうかを判断しましょう。
■キャリーバッグの準備 キャリーバッグの中に十分な空間があると、神経質な猫は余計に不安になることがあります。
もし猫がキャリーバッグの隅で丸くなってしまう場合は、バスタオルなどをキャリーバッグに入れて、猫の周りを広すぎない空間にすると良いでしょう。
車内で猫と快適に過ごすための準備
■隠れ場所の用意 車のドアや窓を開けるときは、猫をキャリーバッグに閉じ込めるルールを徹底し、車内に猫を放しても構いません。
ただし、猫をキャリーバッグから出すときは、小さめの段ボール箱に猫が入れる丸い穴を開けて、猫の隠れ場所を用意しましょう。
また、運転者だけで猫と移動する場合は、絶対に車内で猫を自由にさせないでください。
猫に気を取られて事故を起こさないように注意しましょう。
■シート下や隙間への潜り込み防止 猫は探検好きな性格ですので、シートの下などの狭い隙間に入り込んでしまうことがあります。
そのような場合、グリースや脂で猫が汚れてしまうことも考えられますので、猫が隙間に入り込めないように、いらない布などで防いでおくと良いでしょう。
■座席シートのカバー 猫はストレスを感じると、通常よりも抜け毛が増えることがあります。
車内で猫と過ごす際には、座席シートにカバーをかけることで、猫の抜け毛がシートに付着するのを防ぐことができます。
カバーは簡単に取り外せるものがおすすめです。
猫とドライブするときの車内での注意点
猫が車内でパニックを起こし爪を出して走り回る可能性があるため、車のシートには予めカバーを掛けてお手入れしやすいようにしておくことが重要です。
また、猫は環境の変化に対して順応できず、長時間移動するとトイレに行かないことがあります。
そのため、長距離・長時間のドライブの際には、予防のために猫用のトイレを車内に設置することがおすすめです。
さらに、猫と一緒にドライブする際には以下の点にも注意が必要です。
1. ハーネスとリードをつける: ドアや窓を開ける際に猫がキャリーから出てしまわないようにするため、車内で猫を放す場合は必ずハーネスとリードを付けて、猫の行動範囲を制限しましょう。
2. キャリーバックの設置場所・車内温度に気を配る: キャリーバッグは直射日光の当たらない場所に設置し、風通しの良い環境を確保してください。
特に移動中は狭いキャリーの中で猫の体温が上昇してしまうことがあります。
緊張や暑さのために猫が息を荒くするなどの兆候が見られた場合は、エアコンの風が猫に直接当たらないように注意しながら車内の温度調整を行ってください。
夏場や気温が高い日には、キャリーバッグの中にタオルで巻いた保冷剤を敷くことも考慮してください。
真冬でも熱中症に注意!
冬であっても、晴れた日に直射日光が車内に当たると、密閉された車内は非常に高温になることがあります。
特に真夏であれば、数分の間でも車内の温度は驚くほど早く50度を超えることがあります。
このような状況下では、猫を車内に放置することは非常に危険です。
いかなる状況でも、猫を閉めきった車内に残しておかないように注意しましょう。
猫の体温上昇による熱中症の対策方法
ペルシャやアメリカンショートヘアーなどの短頭種は、鼻が短いため、本来呼吸が得意ではありません。
また、肥満気味の猫や子猫、高齢猫も体力が不足していますので、特に注意が必要です。
もし猫のハァハァが激しくなり、意識がもうろうとしてきて熱中症の症状と思われる場合は、まずは猫の体温を下げるための対策が先決です。
冷たい水をかけたり、風を当てたりして、身体を冷やすようにします。
猫の顔は横向きにし、気道が確保されるようにします。
もし口の中にヨダレや泡がついていたら、それをぬぐってあげてください。
そして、猫の体を冷やしながら早急に動物病院に連れて行ってください。
猫のドライブ中の水や食事の与え方
車酔いする猫には、水や食事を与えない方が良いですが、もし車が平気な猫であれば、車の中で水や食事を与えてください。
ただし、緊張している猫は飲みたくても我慢してしまうことがあります。
車を停めて休憩するたびに、シリンジという針のない注射器を使って猫に水を飲ませましょう。
シリンジは動物病院で入手できますので、10〜20mlくらいのものを持ち歩いてください。
猫の口の横から少量ずつ水を流し込んでください。
一度に大量に飲ませる必要はありませんので、猫が嫌がるようでしたら少しずつ与えることができます。
特に暑い時期や猫が興奮した後などは、休憩時間に水を与えてあげることをお忘れなく。
猫のドライブ中の運転に注意
車に乗る際には、急発進、急カーブ、急ブレーキといった荒い運転は避けてください。
これは、猫も人と同じく体が揺れたり動いたりすることで酔ってしまうことがあります。
猫が乗っている時には安全運転に意識を向け、荒い運転は避けましょう。
猫の移動が苦手な理由
猫は本来、移動が苦手な生き物です。
その理由としては、猫は探索的な動物であり、新しい場所や環境に適応するまで時間がかかるため、移動が不安なのです。
また、猫は自由を愛する性格の持ち主であり、限られたスペースに閉じ込められることがストレスを与えます。
そのため、できるだけ猫のストレスを減らすように移動やドライブの準備を行う必要があります。
猫の移動時に注意すべきポイント
猫が快適に移動できるようにするには、慎重な計画と注意が必要です。
無理をさせることなく、猫がリラックスできる方法を考えましょう。
また、猫が留守の間に寂しさを感じるかもしれませんが、彼らにとっては慣れ親しんだ環境での待機が安心できるかもしれません。
猫を連れて外出する場合は、猫の性格や好みを考慮して行動しましょう。