猫が喜ぶ場所を作ろう! 猫が快適に過ごせるようにするための4つのアイデア
猫が喜ぶ場所を作ろう! 猫が快適に過ごせるようにするための4つのアイデア
猫を部屋に閉じ込めて飼っている人にお願いしたいことがあります。
猫は必ず室内で飼ってください。
例えば、狭いワンルームマンションでも、猫を閉じ込めることによる可哀想さを感じないでください。
猫を外に出すと事故や病気にかかって悲劇的な結果を招くことがありますし、近所の人に迷惑をかけて猫嫌いにされることもあります。
どうか、まわりの人に迷惑をかけずに猫を飼う方法を心がけ、猫を悪者にしないことをお願いします。
室内でも猫が満足して過ごせる部屋とはどのようなものでしょうか? 猫は快適な場所を見つける能力に長けています。
暑い時期は、涼しい床や風通しの良い廊下や玄関に移動し、寒い時期にはこたつや床暖房、ホットカーペットの上でくつろぎます。
猫は地面に近い場所よりも、椅子の上の方が好きで、椅子の上よりもテーブル、本棚、タンス、冷蔵庫の上などの高い場所を好みます。
ここでは、猫が猫らしく生活できる部屋作りのアイデアを提案します。
1. 猫用スペースは部屋の一番明るい場所に配置して
猫にとって理想的な場所は、陽の光が差し込んでいる高い場所から外を眺めたり、風を感じることができるスペースです。
可能であれば、部屋で一番明るい場所に猫がくつろげるスペースを作ってあげてください。
猫が外を見ていても、必ずしも外に出たいという欲求はあるわけではありません。
猫は好奇心が非常に強い生き物です。
窓からの景色は、私たちがテレビを見るのと同じような感覚かもしれません。
2. 猫は高い場所が大好き! 狭い部屋でも工夫すれば作れる
猫は高い場所を好む傾向があります。
それは優位に立つためであるとか、高い場所から見下ろせることによって自分が相手よりも大きな存在であることをアピールするためであると言われています。
猫が高い場所を好む理由
猫が高い場所を好む理由は、いくつかあります。
1. 地面近くの草むらにはノミやダニが多いので、それらを避けるために高い場所に行く。
猫は自然界では獲物を捕まえるための狩りを行っており、その際にノミやダニなどの害虫に刺されると不快です。
そのため、地面近くの草むらにはなるべく近づかず、高い場所に避難します。
2. 好奇心が旺盛な動物なので、いろいろなものを見渡せる、危険を早く察知できる場所(高いところ)が安全だと知っている。
猫は好奇心が非常に旺盛で、いつも周囲の状況を把握しておきたがります。
高い場所からは広範囲を見渡せるため、危険を早く察知することができます。
そのため、高い場所は猫にとって安全な場所と認識されています。
3. エネルギーを発散できる。
瞬発力と爪を生かして駆け上り、駆け下りるが好き。
猫は本能的に遊ぶことが好きで、エネルギーを発散するために活発に動き回ります。
高い場所に登ることは、猫の瞬発力と爪を使った駆け上りや駆け下りを楽しむためのスペースとして利用されます。
4. 暑さ寒さに関して、高い場所の方が快適なことが多い。
子猫~若猫時代は走り回ってエネルギーを発散させますが、大人になって落ち着いてくると寝る時間が長くなります。
猫は体温調節が苦手で、暑さや寒さに敏感です。
高い場所にいると空気の循環がよく、冷気や暖気の影響を受けにくいため、より快適に過ごすことができます。
子猫や若猫はエネルギーを発散するために走り回りますが、成猫になると寝る時間が長くなります。
猫にも落ち着く空間が必要
猫には自分だけの空間が必要であり、そのために猫のパーソナルスペースを確保することが重要です。
猫のパーソナルスペースはその子の気分や状況によって変化し、毛布1枚の隔たりでも安心できる場所がある猫もいます。
狭い場所に入りたがるのは、猫の本能の一部です。
猫の精神的な健康を保つためには、室内に複数の猫の隠れ家を用意することがおすすめです。
特に何も用意せずとも、ソファやベッドの下などが猫の隠れ家として利用されることもあります。
また、段ボール箱を用意して、猫がちょうどフィットするくらいの大きさの穴を空けて隅に置くだけでも、猫にとっては安心できるスペースとなるでしょう。
猫が過ごしやすい温度と環境作りをする
猫の中には短毛種は寒さに弱く、長毛種は暑さに弱いという個体差があります。
短毛種の猫は寒い環境にいると体温が下がりやすく、長毛種の猫は暑い環境にいると体温調節が難しくなります。
猫が快適に過ごすためには、適切な温度と環境を提供する必要があります。
寒い時期には暖房器具や暖かい場所を用意し、暑い時期には風通しの良い環境や冷たい場所を提供することが重要です。
猫の体温調節をサポートすることで、猫が健康に過ごすことができます。
猫と同居するならマスト!猫に安全な環境を整えることが重要です
■ 危険なものはあらかじめ片付ける 猫は運動神経が発達しているため、容易に1メートル以上の高さに飛び上がることができます。
部屋を飾りたいという場合でも、猫と一緒に生活するなら壊されて困る小物はドアのついた収納棚にしまってください。
また、観葉植物の中には猫にとって有害なものが多く、大きな鉢植えだと猫がトイレとして使用してしまうこともありますので、置かないようにしましょう。
若く元気な猫と一緒に暮らしている場合は、猫の安全性を考慮し、シンプルなインテリアが無難です。
多くの物が積み上げられていたり、アクセサリーや文具、食器や食品が放置されているテーブルは、猫にとって危険物がたくさんあります。
猫と生活するなら、テーブルや棚の上を整理整頓しましょう。
猫がおもちゃにされそうな物は、収納棚にしまっておくのが最善です。
■ 爪研ぎと爪切りで被害を少なくする 猫にとって、爪研ぎは重要な行動のひとつです。
爪は攻撃時の武器であり、獲物を捕まえる際にも使用します。
しかし、爪が鋭すぎると家具やカーペットに傷をつけてしまうことがあります。
猫が自分の爪を研ぐ習慣がある場合は、適切な場所を用意してあげましょう。
例えば、猫用の爪研ぎ台や爪とぎマットを用意することで、猫が家具などを傷つけることを防ぐことができます。
また、爪を切ることも重要です。
猫の爪は定期的に切ってあげることで、破壊やケガを防ぐことができます。
爪切りは獣医師やトリマーに相談して正しい方法を学び、慎重に行ってください。
猫の爪研ぎとマーキングについて
猫は爪を研ぐことで自己のお手入れを行います。
この時、足の裏の臭腺からフェロモンが分泌され、自らのニオイ(マーキング)を残します。
自然界では、自分を大きく見せることが非常に重要です。
そのため、猫は爪研ぎをする際には背伸びをして、なるべく高い場所にマーキングを残そうとします。
家具や壁、床などが爪で傷つけられることもありますが、家の中で暮らす猫にとっては、とがった爪は必要ありません。
定期的に爪を切ることが大切です。
爪を切ったからといって、爪研ぎをしなくなるわけではありませんが、尖った爪で研かれることによる被害は少なくなるでしょう。
市販の爪研ぎには、段ボールや木、絨毯や荒縄など、さまざまな素材がありますが、猫が好む素材ならどんなものでも問題ありません。
また、高い場所に設置されたキャットタワーは、爪研ぎと同時に利用することもできるため、便利です。
トイレの使いやすさと清潔さを保つために
猫はトイレ掃除にも気を使います。
猫の数にプラス1個のトイレが理想とされています。
広いお宅や階が分かれていて、猫が行き来できる場所がいくつかある場合には、その近くに予備のトイレを準備してあげると良いでしょう。
猫はトイレに入っているときは無防備な状態になりますので、柱の陰など、少し隠れていると感じられる場所にトイレを配置してあげましょう。
また、猫はキレイ好きですので、頻繁にトイレを掃除してください。
トイレが汚れたままだと、猫は他の場所で排泄するクセをつけてしまう可能性があります。
トイレの大きさや砂についても、様々なタイプが販売されていますので、最初は複数の種類を試してみることもおすすめです。
トイレ掃除の手間や砂の飛び散りを気にする方には、大ぶりで固まらないタイプの砂がおすすめです。
また、消臭効果のある商品もたくさん販売されていますし、去勢・不妊手術を済ませた猫の尿はあまりきついニオイではありません。
清潔さを保つために、トイレ掃除にはこまめに取り組んでください。
トイレの設置について
トイレを置く場所や猫の好みによって、フード付きのトイレが適している場合とそうでない場合があります。
フード付きのトイレは、中にニオイが籠もりやすいため、猫が嫌がる場合もあります。
また、猫によってはフードに体が触れることでトイレを避けることもあります。
フード付きトイレかどうかは、猫の反応を観察しながら判断してください。
網戸や窓の脱出防止について
何かの拍子で網戸が外れたり破れたりすることがあります。
猫の中には、爪1本で網戸を開けることができる器用な子もいます。
もしもの時に備えて、網戸の外側にラティスやフェンス、網を取り付けておくことをおすすめします。
網戸ストッパーを使うのも忘れずに。
また、猫がベランダに出る時や玄関の扉を開ける時は、内側の扉で猫を閉じこめたり、ケージを使ったりして、猫が飛び出さないように注意してください。
部屋の整え方について
全てを一気に変える必要はありません。
猫との生活を始めてから、猫の性格や習慣、好みを観察しながら、ゆっくりと部屋を猫とあなたの好みに合わせて整えていくことをおすすめします。