猫のシャンプーのやり方と注意点!猫がお風呂やシャンプー時に暴れないようにする方法
猫のシャンプーのやり方と注意点!猫がお風呂やシャンプー時に暴れないようにする方法
いつも愛猫の毛並みをきれいに保ちたいと思っているけれど、お風呂やシャンプー時に猫が暴れてしまって上手くいかないことがありますよね。
しかし、猫をお風呂に入れてシャンプーする際には、猫が負担を感じないような方法を選ぶことが重要です。
猫にお風呂やシャンプーをするタイミングとしては、毛がもつれやすくなったり毛玉ができてきたと感じた時が適しています。
ただし、猫にとって毎日のシャンプーは必要ありません。
以前、ある飼い主の方が「人間が毎日お風呂に入るのだから、飼い猫も毎日一緒にお風呂に入れている」と言っていましたが、その猫は毎日のシャンプーで必要な脂を落とされてしまい、毛がパサパサで密度が少なくなり、さらに皮膚が乾燥してしまっていました。
その猫は飼い主の理屈によって不健康にされてしまったのです。
実際、猫は自分のニオイ以外の匂いには敏感で、シャンプー後は全身を舐めて自分のニオイを付け戻すことで安心感を得ます。
もし家の中で生活している猫で特に汚れが気にならない場合は、シャンプーをする必要はありません。
猫はセルフグルーミングを行いますので、一生に一度もシャンプーをしなくても被毛を健康に保つことができます。
しかしながら、毎日コーミングをしているのに毛がもつれやすくなったり、毛玉ができやすくなった場合、猫の毛に余分な脂が付いて汚れてきたサインです。
特に猫の換毛期や梅雨時には、換毛を促進することが必要です。
換毛がスムーズに行われないと、毛艶が悪くなったり、毛を飲み込んで胃腸の調子が悪くなったり、湿気で皮膚病になる可能性もあります。
また、成長期の猫や分泌物が多い体質の場合、不妊手術をしていない猫の場合は、定期的なシャンプーが必要となります。
ここで、猫のシャンプーのやり方をご紹介します。
猫のお風呂やシャンプー時に注意すること
猫ちゃんは突然未知の刺激を与えられることが苦手です。
例えば、いきなりシャワーを浴びせられたり、突然ドライヤーの風を当てられたりすると、猫ちゃんは驚いてしまう可能性があります。
そのため、シャワーを使う際は事前にシャワーヘッドを出しておき、徐々に猫ちゃんの体にかけるようにしましょう。
また、ドライヤーを使う場合には猫ちゃんから離れてスイッチを入れるなどの配慮も必要です。
さらに、猫ちゃんにストレスを与えないようにするためには、シャンプーグッズを全て用意しておき、シャンプーの時間をできるだけ短く済ませるように心掛けましょう。
猫ちゃんが嫌がることや恐怖を感じることがパニックを引き起こす原因になるため、猫ちゃんが完全に怒り狂ってしまうまで追い詰めないように気を付けましょう。
猫をシャンプーするおすすめ時期・頻度
お風呂やシャンプーの時期としておすすめなのは、5月から6月の間に1回、9月から10月の間に1回です。
なぜなら、この時期は気温が安定しており、ドライヤーが苦手な猫ちゃんでもタオルドライだけで十分乾かすことができるからです。
また、この時期は猫ちゃんの毛が一番抜ける時期でもありますので、シャンプーでしっかりと抜け毛を取り除くことができます。
ただし、一度シャンプーした後は、次回のシャンプーまでに最低でも3週間は空けるようにしましょう。
先程もお伝えしたとおり、猫ちゃんの皮膚や毛の健康のためには、必要な皮脂が全身に行き渡るようにすることが大切です。
予防接種を受ける前後の2週間はシャンプーを行わない方が無難です。
また、その他、猫ちゃんの体調に少しでも異変を感じた場合は、絶対にシャンプーを行わないでください。
そして、食後はシャンプーのタイミングを避けるようにしましょう。
猫のお風呂やシャンプーのために必要な道具
– 猫専用シャンプー剤:猫の皮膚に合った成分で作られたシャンプー剤 – 猫専用リンス剤:シャンプー後に使い、皮膚を保護しながら毛を柔らかくするリンス剤 – 洗面器またはペット用のバスタブ:猫を入れるための容器 – アプリケーター:シャンプー剤を猫に塗る時に使う、細いノズルがついたボトル – ガーゼ:猫の耳や目を保護するため、またはシャンプー剤を拭き取るために使う布 – バスタオルや吸水クロス:猫を包み込んで水分を吸収するためのタオル – ドライヤー:猫の毛を乾かすための機械
猫のシャンプーに使う道具と必要なアイテム
猫をお風呂に入れる際に必要な道具やアイテムを紹介します。
まず、猫専用のシャンプー剤を使用してください。
なぜなら、犬や人間用のシャンプー剤は猫の皮膚に合わない成分が含まれている場合があります。
猫専用のシャンプー剤は、動物病院で入手できる低アレルギー・低香料のものがおすすめです。
洗浄力が高い石けんを使った後は、必ず酸性のリンスが必要です。
リンスとしてお酢やレモン汁を使用することもできます。
シャンプーの際やすすぎの際には、猫の身体がすっぽり入る大きさの容器を準備しましょう。
ペット用の小型のバスタブなどは、底に栓がありお湯のはり替えが簡単なので便利です。
シャンプー剤は原液で使用せず、アプリケーターに必要な量を取り、お湯で希釈することで猫の毛への浸透性が高まります。
また、猫の顔を洗う際にはアプリケーターを使用します。
猫の身体の大きさや毛の量に応じて、バスタオルを適量用意してください。
猫は乾かす作業が苦手なことが多いので、バスタオルを使ってある程度まで水分を吸い取るようにしましょう。
もしバスタオルが不十分な場合は、洗車用の強力吸水クロスやセーム皮を使用するのもおすすめです。
最後に、ドライヤーを使用して猫の毛を完全に乾かすこともできますが、猫が嫌がることが多いので注意が必要です。
バスタオルだけで乾かせる場合は、多めにバスタオルを用意しておくと便利です。
猫のお風呂やシャンプー前のグルーミング
猫のお風呂やシャンプー前には、まず爪切りや耳掃除、目のお手入れを行います。
爪切りは、猫との安全性を確保するために必要な作業です。
耳掃除は、耳の中に入る水が常在菌の増殖を防ぐために重要です。
次に、コーミング(ブラッシング)を行います。
まずは猫が嫌がりにくい部分、例えば顔まわりや喉から始めて、背中やしっぽに移ります。
また、長毛種の場合は、お腹や脇の下に毛玉ができやすいので、指で毛玉の有無を確認しながら丁寧にコーミングします。
シャンプーの仕上がりの良し悪しは、このコーミングの丁寧さに大いに左右されますので、念入りに行ってください。
なお、爪切りや耳掃除、コーミングについては、「猫の爪切り、耳掃除、歯磨き……お手入れの基本」という記事でも詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください。
また、もしご興味のある方は、事前にシャンプーをする場所の温度を調整しておくこともおすすめです。
特に寒い日にシャンプーする場合は、お風呂場や猫が乾く部屋の温度を上げておくことで、猫の快適さを確保することができます。
猫のお風呂やシャンプーのやり方……注意が必要な猫について
猫を洗う際は、シャンプー前のブラッシングをした後、できるだけ短時間で終わらせるのが理想的です。
シャンプーを始めると、猫は大きな声で鳴いたり、怖がって逃げ出そうとしたり、パニックになって抵抗したりするかもしれません。
しかし、一度シャンプー剤をつけたら、洗い流すまで終わらせる必要があります。
あらかじめ覚悟を決めて、取り組んでください。
洗面器に、猫が快適と感じる38度程度の温かいお湯を用意し、そこにシャンプー剤の適量を溶かしておきます。
猫の毛は、雨に濡れたり汚れをはじくために皮脂で守られているため、最初にシャンプー剤を混ぜたお湯につけることで汚れを落としやすくし、シャンプーの浸透性を高めます。
猫が少しでもリラックスできるように、優しく声をかけながら、猫の前足をしっかりつかんで、お湯の中に猫をそっと入れます。
片手で猫の前足をしっかりと保持しながら、もう一方の手で猫の毛を優しくほぐし、全身の毛をお湯になじませます。
お湯にシャンプーが混ざったら、別の場所で用意しておいたシャワーで猫の体をきれいに洗い流します。
まずは、猫の皮脂が一番多いと思われる部分にアプリケーターに取り分けたシャンプー剤をつけ、毛の絡まりを防ぐために指先を根元に入れ、毛先に向かって優しく馴染ませます。
その後、顔を除く全身にシャンプー剤をかけ、同じように指で馴染ませ、地肌をマッサージするようにしてくれいに洗っていきます。
猫の爪先までしっかりと洗うことも忘れずにしてください。
シャンプー剤が全身に行き渡ったら、肛門腺を絞ります。
肛門腺の絞り方については、「猫の爪切り、手入れの基本」を参考にしてください。
最後に、シャワーでシャンプー剤をしっかりと洗い流します。
猫のお風呂の注意点
猫にシャワーをかける際は、猫の驚きを避けるために、猫から離れた場所で行いましょう。
洗い流しながら猫の毛の状態を確認し、もし毛にねっとり感が残っていれば、もう一度シャンプーし全身を洗います。
猫のシャンプーの手順
洗い桶にお湯を入れ、そこに猫を優しく入れて顔を拭きます。
シャワーを桶の中に出しっぱなしにし、お湯が循環してシャンプー剤を徹底的に洗い流します。
猫の毛がお湯の中でばらばらに離れていれば皮脂は落ちていますが、固まる部分があれば、もう一度シャンプーしましょう。
リンスの手順
完全にすすぎ終えたら猫をお湯から出し、洗面器に新しいお湯を入れリンスを混ぜ、猫を浸して全身にリンスを行き渡らせます。
その後、リンスをシャワーで洗い流し、洗面器に新しいお湯を入れて猫を浸し、出しっぱなしのシャワーで徹底的にすすぎます。
猫のシャンプー後は必ずセルフグルーミングを行うため、すすぎはしっかり行ってください。
タオルドライの手順
お湯を何度か取り替え、出しっぱなしのシャワーで完全にすすぎ終えたら、猫を抱き上げて手で水分を絞ります。
その後、タオルで水気を取りますが、毛がもつれないようにタオルを押し当てて地肌から拭いていきます。
タオルが湿気たら取り替え、入念にタオルドライを行います。
これにより、ドライヤーの時間が短縮され、猫の負担が軽減されます。
耳のお手入れ
カット綿を使って猫の耳の中をきれいにぬぐいます。
ドライヤーの使用について
猫が嫌がらなければ、ドライヤーを使って乾かします。
ただし、猫の目の前で突然ドライヤーをスイッチオンしたり、強い風を当てたりしないように注意してください。
猫を驚かさないような工夫が必要です。
猫をシャンプー後に乾かす方法
猫の毛を乾かす際、一部の猫は顔に風が当たるのを嫌うことがありますので、バスタオルで猫の頭を包み込むようにして、ドライヤーを少しずつ当てることができます。
ドライヤーを使う際は、手持ちのクシで毛をほぐしながら、猫の毛に沿って風を当てます。
同じ箇所に長い時間ドライヤーを当てないように、振りながら使うようにしましょう。
長毛種の場合は、毛が半乾きになったらコームを使って毛を整え、ドライヤーで風を当てていきます。
もし猫が完全にドライヤーを拒否する場合は、無理に続けずに他の方法で猫を乾かすようにしてください。
気候条件によっては、自然乾燥させることや、部屋の温度を上げる、またはこたつやファンヒーターの前で猫を抱っこしながらゆっくりと乾かすこともできます。
猫の毛が完全に乾いたら、再度コーミングを行い、余分な毛を取り除きましょう。
シャンプー前に使用したコームは、必ずきれいに洗ってから使うようにしましょう。
なお、猫のシャンプーは美しい仕上がりを得ることができますが、猫にとっては迷惑な行為であることを理解し、注意して行ってください。
猫が最初から「フ~~」や「シャ~」と威嚇する場合、噛みつくよりも手を出す可能性が高いため、爪に注意してください。
猫が静かであっても、しっぽの状態を観察すると、猫の緊張状態が分かることがあります。
しっぽの先が小刻みに震えたり、ゆっくりと揺れたりする場合、猫の我慢の限界に近づいている可能性があります。
このような状態の猫は突然噛み付くことがあるため、注意が必要です。